イスラエルのガザ侵攻による死者数が増えるなか、両親を亡くした子どもたちの状況が懸念されています。UNICEF(国連児童基金)はそうした子どもたちが推計1万7000人に上るとしています。
ガザ地区南部ラファの難民キャンプで避難生活を送るモハメドくん(13)は去年10月、イスラエル軍による空爆で母親を亡くし、父親は行方不明になったままです。
生後6カ月の妹をはじめ兄弟8人の世話をしつつ、これまで戦乱を逃れ、各地を転々としてきたといいます。
モハメドくん
「妹は夜、ミルクが欲しくて起きてしまうので、ない時は寝るまであやさなければならないんです」
まれに、周囲の人から食料をもらえることもありますが、そもそも難民キャンプ自体に十分な支援が届いてない状況です。
モハメドくんは毎日、父親の携帯に電話を掛け、返事があることを待ち続けています。
UNICEFの2日の発表によると、こうした両親を失った子どもたちの数がガザ地区だけで1万7000人に上ると推計しています。
劣悪な食糧事情に加え、爆撃音の続く状況に長期間置かれているため、精神的に不安定になっている子どもが多いとしていて、早期の支援を訴えています。